DAPL問題について、アラスカ在住の米国人コラムニスト・Jim Wright氏より。

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(Art by Francisco de Pajaro)

DAPL問題について、アラスカ在住の米国人コラムニスト・Jim Wright氏によって書かれた文章を、
ずっと親交があり、心から信頼している翻訳家の友人より和訳提供して頂きました。

是非皆さんにも読んで頂きたくシェア致します。
(Jim Wright氏の原文紹介につきましては、ご本人から本ブログへの転載許可を得ています。)

「アラスカ在住の米国人コラムニストの文章です(11月21日)。すべての米国人に向けた文章となっていますが、どの国の人にも共通だと考えます。([ ]内は訳注)ご本人の了解済みです。」

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Standing Rock

選挙のニュースに紛れて忘れることなどないように:ノース・ダコタ州におけるDAPL[ダコダ・アクセス・パイプライン]と抗議者たちとの間での衝突はまだ続いています。

昨夜、武装した警察が、抗議する人たちに向けゴム弾や催涙ガスを発射したり、零下の気温の中、集まった人たちに長時間にわたり高圧放水砲で水をかけたり、ということがされていました。

このようなことがアメリカ合衆国で起きてはなりません。

抗議をしている人たちは、主にネイティブ・アメリカン[いわゆるアメリカン・インディアン]の様々な部族の人たちですが、何も、理由もなく道を封鎖したりしているのではありません。

彼らは、自分たちの聖なる歴史に深く懸念を持っているのです。この歴史というのは大切なものです。そして、彼らのみならず、アメリカ全体にとっても大切なものであるべきです、というのは、これは我々の歴史でもあるからです。以前にも書きましたが、タリバンの聖戦士たちがアフガニスタンの古代遺跡を破壊した時、西洋からの怒りの声は全世界に轟きました。しかし、ネイティブ・アメリカンの史跡が破壊されても、一切の叫び声も、軽蔑のまなざしも、同じアメリカ人からは向けられませんでした。もし、もしですが、ネイティブ・アメリカンたちが、キリスト教徒の墓地をブルドーザーでならしてカジノを作ろうとしたとしたら?想像してみてください、驚愕に満ちた憤怒、そして怒りに震える見出しが並ぶでしょう。この偽善の膨大さは、バッファローの大群の息を詰まらせるに十分な規模です。

そして、抗議をしている人たちは、自分たちの過去だけを心配しているのではなく、将来も心配しているのです。汚染のリスクは甚大です。もしあの地域の水が汚染されたら、どうしろというのでしょう?どこにいけばいいのでしょう?思い出してください、今私たちが住む国は、市全体を有毒物質で汚染したことがあり[飲料水の水源を、きちんと処理されていないフリント川に替えたため、重金属中毒の人が多数出たケース]、ミシガン州フリント市の人たちは、もし州側が何とかごまかせると考えたら、今日未だに鉛に汚染された水を飲んでいるかもしれない、そんな国なのです。フリント市は現在連邦政府に対し、中毒被害を受けた人たちに対しきれいな水を提供し・な・いようにと積極的に許可を求めているのです。なぜ?金儲けのために。この状況を見ればわかりますね、Standing Rockの人たちは、石油会社とそこから寄付を受けた政治家たちの、安心するように、という言葉を信じることなんてできません。犬をけしかけてきたり、高圧放水砲を向けてきたり、催涙弾やゴム弾を打ってきたりし、きちんと懸念に応えてくれる代わりに軍を送り込んでくるような当局のことを、なぜ信じることができるというのでしょう。

自分たちの祖先の上を平気でブルドーザーを走らせるような人たちの言葉を、Standing Rockの人たちが素直に信頼する理由なんて、ありませんよね?

これは決して言葉を並べるだけの質問ではありません。Standing Rockの人たちがダコタ・アクセス・パイプラインの所有者・運営会社を信用するに足る理由が一つでもあったら、聞かせてください。待っています、聞かせてください。

もうたくさんです。

実に、500年間続いているのです。もうたくさんです。

あなた、そう、あなたです、誰であれ、アメリカ人のあなた、これはあなたにも影響があるんです。Standing Rockこそが、私たち全員に近いうちに起きることの前触れなのですから、

ビジネス、お金、石油、というものが、人間より優先され、私たちの将来を犠牲にし、かけがえのない歴史を踏みにじっていくのです。次の政権も、自分の邪魔になると思う相手に対しては余り容赦しないでしょう。

Standing Rockで、とどめなければいけません。

Standing Rockは、より大きなことの象徴です。

Standing Rockの過去と将来を、戦うこともなく、あきらめてしまったら、次に犠牲にされるのは、私たち自身の過去と将来なのです。

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【原文】

Jim Wright

Standing Rock

Lest we forget among the election news, the conflict in North Dakota between DAPL and its opponents is still ongoing.

Last night militarized law enforcement fired rubber bullets and tear gas at protesters and sprayed people with water cannons for hours in freezing temperatures.

This should not be happening in the United States of America.

The people protesting, mostly members of various Native American tribes, aren't just out there blocking the way for no good reason.

They are deeply concerned about their sacred history. That history matters. It matters to them and it should damned well matter to all of America, because it's OUR history too. As I previously noted, when Taliban jihadists destroyed ancient sacred sites in Afghanistan, the outrage from the West was heard the world over. But destruction of ancient Native American sites elicits not a peep, not a single raised eyebrow of disdain from those same Americans. Imagine the horrified outrage, imagine the angst-ridden headlines, if Native Americans bulldozed a Christian graveyard to put up a casino. The hypocrisy is enough to choke a herd of bison.

Those protesting are not only concerned about their past, they are deeply concerned for their future. The risk of contamination is significant. If the waters of that area are poisoned, what are they supposed to do? Where are they to go? I'll remind you that we live in a country that happily poisoned an entire city, and the people of Flint, Michigan would STILL be drinking lead contaminated water if the state thought it could get away with it. The city is actively fighting the Federal Government right now, demanding leave NOT to provide those they poisoned with clean water. All to make a buck. So why should the people of Standing Rock trust the assurances of the oil companies and their paid politicians? Why should the people of Standing Rock trust the same authorities that would turn dogs loose on them, would turn water cannons on them, would shoot them with tear gas and rubber bullets, would send in the military instead of directly addressing their concerns?

Why should the people of Standing Rock meekly trust the word of an outfit that drives bulldozers over their ancestors?

That is not a rhetorical question. Give me one good reason why the Native American people of Standing Rock should trust the owners and operators of the Dakota Access Pipeline. Go on. I'll wait.

This has gone on long enough.

500 years too long, in fact.

You, whoever you are, you Americans, this affects you. Because Standing Rock is a harbinger for what will shortly come to us all.

Business, money, oil, over people, stomping roughshod over irreplaceable history at the expense of our future, the coming administration is unlikely to care much about those who are in the way.

Standing Rock is where the line must be drawn.

Standing Rock is a metaphor for larger things.

If we let the past and the future of Standing Rock die without a fight, then our past and our future will be next.




Water Is Life

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Hello my friend.

Painted seal on natural shape stone.
My stone art is collaborative work with stones, bits of this Earth we live on.
I never alter the shape of the stone in my creative process.
What I paint on each stone is inspired by the stone itself.
for all supporter of No DAPL.
my prayer is sending to Standing Rock Sioux always, always.

#NoDAPL
from stone artist Akie(Japan).





WINKTE作品の紹介と、DAPLのこと。

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今日は、夫であり作家であるWINKTEの作品のご紹介を。


彼は平原インディアン・スタイルのビーズワークを用いて、作品・製品の制作と受注販売をしています。


こちらはそのビーズワークを施したボロタイ。
裏側の金具まで手作りです。
きっちりした仕上がりでありながら、泥臭さのある力強い色彩のリズムは見応えがあります。


素材は鹿革、ビーズ、クイル(ヤマアラシの棘)、真鍮等。
メインの直径は約8cm、編込み革のストラップの長さは110cmです。


価格等の案内は彼のブログからご確認頂けます。
http://winkte.blog.fc2.com/blog-entry-317.html

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身内ながら、夫の作品からはインディアンの文化への敬愛を感じます。


わたしたちはそれぞれの制作活動・作品を通して、
それぞれにインディアンの友人がいます。
その共通の友人(ホピ族)がFacebookに、今朝とある言葉を投稿しました。


『この問題を紹介し続けていることを、もし好ましくないと思ったり無視しようとする人がいるなら、
それはあまりにも残念だ。わたしたちが今生きている、この世界の話をしているのだから』


彼はDAPL問題について、Facebookで日々情報発信を続けています。
この便利な情報過多の環境で暮らしていると、
あらゆる情報が瞬く間に広まり、劣化し、次の情報に取って代わられる現実に愕然とします。


だからこそ彼の、怒気を含むことなく呟かれた一言が胸に刺さりました。


わたしのブログでも紹介したDAPL問題。
(http://sugmanitu.blog.fc2.com/blog-entry-127.html)
(http://sugmanitu.blog.fc2.com/blog-entry-130.html)


DAPL問題とは、アメリカのノースダコタ州にある、スタンディングロックという
先住民(スー族)の居留地近くで、原油を輸送するパイプライン建設をめぐる問題を指します。


このパイプラインを建設することにより、深刻な水質汚染の可能性と、
ネイティブアメリカンの先祖の埋葬地や聖地を侵される懸念が指摘されています。


この環境問題は、決して対岸の火事ではありません。
取り戻せないものに手を出したらどうなるか、先の原発事故で日本はすでに十分知っています。


その原発事故が起きた東日本大震災からの復興のために、
何人ものインディアン・アーティスト達が声をあげ、基金を募ってくれました。


すぐに動いてくれた彼等の抱える悲惨な歴史。それがこのまま繰り返しになるのか、
ここをターニングポイントとして世界が変わっていく可能性を示せるのか。


この問題に目を向けることは、環境や資源、そして何より、
かけがえのない彼等の尊厳を守ることと同意義だと思うのです。


けれど、この問題に目を向けようとしている日本人がどのくらいいるでしょう。
見たことがある、聞いたことがある、という人さえ少ないのが現状かもしれません。


だからこそ、ホピの友人と同じ気持ちで今一度この問題について記事を書きたくて。
前回の記事に目を通してくださった方々にも、もう一度気持ちを傾けて頂きたくて。


現地は今、大変痛ましい事態となっています。
非暴力をつらぬく市民に対して警察が暴力を振るう映像が繰り返しFacebook等に投稿されています。


あきらかな非人道的行為が繰り返されるこの現状に、オバマ大統領が示した見解は、
建設中止でなくパイプラインのルート変更を検討する、というものでした。


現大統領の意見がこの状態で、アメリカ国内の主要なメディアにも取り上げられないのであれば、
国外の人間が声をあげて国際問題として世界から注視されるように動かしていくしかないと思うのです。


そのためにできることは、個人個人のごくごく小さなことでもたくさんあります。
自分について言えば、わたしがしてきたことは、小さな募金、小さなシェア、小さなブログ記事をこうして書くこと。


わたしは問題について議論できる英語力もありません。
それでも、この問題に意識を向けていること、解決を願っていることの意志表示をする環境を持っています。


先月下旬、Twitterでツイートにつけられているハッシュタグ #NoDAPL がトレンド入りしました。
人ひとりの呟きにも力を込めることはできるのだと思います。


FacebookやBlog、Twitter、Instagram等のユーザーの方は、
#NoDAPLとハッシュタグを入れることでも建設反対の意志を表明することができます。
こうした記事をシェアすることも問題に気持ちを向けていると知らせることができます。


情報社会に暮らすわたしたちの弱さと強さ。
その狭間で現実を動かしていくのは、今を生きるわたしたちの意志だと信じています。


#NoDAPL
Akie




DAPL問題その後。

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Art by Isaac Murdoch

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先日アップしました『ネイティブアメリカンの土地に原油を輸送するパイプラインの建設が計画されている問題』の記事を読んで頂きありがとうございました。
普段の作品画像等とは異なる文章の多い内容にも、手を止めて目に留めて頂いたことがとても嬉しかったです。

今日はその記事の続編をご紹介させて下さい。
現状を端的にお話ししますと、この石油パイプライン建設中止要請を裁判所が却下しました。
工事再開が可能になりましたが、中止命令を出していた機関は事業側に『自主的に』建設工事を控えるようにとの共同声明を出しています。

また、この件について認可権を持つ機関は建設工事における現地への影響の調査を続行中ということで、完全な決定については時間がかかるようです。
現地では依然として抗議活動が続けられています。

これらの内容がより深くわかりやすく説明された日本語の記事のリンクは下記をクリックしてご覧ください↓
『Dakota Access Pipeline(DAPL)・続編』

続編掲載ページ冒頭に、問題のこれまでの経緯が順番にリンクされており、とても流れが掴みやすくなっています。
読んで頂きますと、この問題が『遠く離れた土地で起こっている、わたし達と関連の薄いこと』ではないことがしみじみ伝わるかと思います。
文章の端々からにじむ著者の真摯さに胸打たれます。

水はすべての生き物と繋がっています。
こどものような物言いになってしまって恥ずかしいですが、命が本当に平等なら、誰にも水を汚す権利なんかないと思うんです。
その平等が成り立たないのは何故か。

ネイティブアメリカンの人々の土地で何が起こっているのか、紹介した記事から痛いほど響いてくる根深い事柄の数々こそ、本当に誰に取っても無関係ではないものだと思うんです。
人間の尊厳の問題なのだと認識しています。

わたしにできることは、記事の紹介や少額の募金、小さいことばかりですが、今後も希望をもってこの問題を見守りたいと思います。
小さな意思表示が誰かに届くかもしれない。
知ってもらうことが変化の始まりになることを信じています。

#NoDAPL

Stone Artist Akie




『Dakota Access Pipeline(DAPL)』

dee_eagle01.jpg
画像はZuniのインディアン・Dee Edaakie制作のイーグルフェティッシュです。

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アメリカのノースダコタからイリノイまで、原油を輸送するパイプライン建設をめぐる問題の記事は
下記をクリックしてご覧ください↓
『Dakota Access Pipeline(DAPL)』

『ダコタ パイプライン』等の単語で検索するだけでも、ようやく日本語の記事が出てくるようになりました。
アメリカのノースダコタからイリノイまで、原油を輸送するパイプライン建設をめぐる問題です。

このパイプラインを建設することにより、ネイティブアメリカンの先祖の埋葬地や聖地を侵される懸念、
そして、水質汚染の可能性が指摘されています。

この件に関して現在アメリカでは現地でのみならず多くの抗議活動が行われています。
なお、シェアしたこちらの記事には続編があります(記事ページ下部にリンクがあります)。

インディアンジュエリーをはじめとする、彼等の制作したものに興味をもつ日本人は多いと思います。
しかしながら興味の対象が作品だけというのは何か違う気がしています。
わたし個人はこの建設に反対なので今回記事をシェアすることにしました。

ブログ・SNS等での反響があれば、
国外からも関心を持たれている問題であることの小さな表明になるかもしれないから。

万全を期して施工されたものでも、その万に一つの事故で失うものを想像すれば、
止めるべきという思いがあります。

取り戻せないものに手を出したらどうなるか。
先の原発事故で日本はすでに十分知っているわけだから。

#NoDAPL

Stone Artist Akie







Profile

Akie

Author:Akie
Instagram ID: akie_2525

I never alter the shape of the stone in my creative process.

制作の過程で石の形を変えることは一切しません。

所属:靖山画廊
http://art-japan.jp/

取扱:銀座三越7階
ジャパンエディション

(C) 2010 Stone Artist Akie (Akie Nakata)

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